2004年、土壌改良材比較実験

各種土壌改良材を使った用土での生育比較実験です。
成長の違いを不定期に写真撮影して記録・考察しています。

はじめに 各テスト区の詳細 Report No.1 (6/10) Report No.2 (7/5) Report No.3 (7/9) Report No.4 (11/7) まとめ

各項目をクリックすると下にその日の記録などが表示されます。


まとめ (06/04/05記)

昨年のテスト開始から丸1年が経過。
遅くなってしまいましたが、まとめたいと思います。

◆ 生育状態について

写真が無くすいませんが、秋〜春にかけての生育状況含めて、成長の良否は、次のとおりになりました。

生育良好のテスト区
  • B区 WRCバーク(その1) : ピートモス80% + WRCバーク20%
  • E区 炭化セラミックスS : ピートモス90% + 炭化セラミックスS10%
  • C区 WRCバーク(その2) : ピートモス50% + WRCバーク50%
  • A区 対照区 : ピートモス100%
  • D区 WRCバーク(その3) : WRCバーク100%
  • G区 セラプラスMG : ピートモス95% + セラプラスMG5%
  • H区 パワーマグ液 : ピートモス100% + パワーマグ液潅注
  • I区 WRCエクストラクト : ピートモス100% + WRCエクストラクト潅注
生育不良ぎみのテスト区
  • J区 セラプラスWRC : ピートモス90% + セラプラスWRC10%
  • F区 炭化セラミックスH : ピートモス90% + 炭化セラミックスH10%
  • K区 セラプラスN : ピートモス90% + セラプラスN10%
  • L区 ベントナイト : ピートモス77% + 鹿沼土15% + パーライト8% + ベントナイト溶液

1年経過して見てみると、成長良好な区とそうでない区の2つに分けられるぐらいで、それぞれの区毎の違いは、はっきり差と認められるものは無くなっています。

◆ 用土を変えての生育観察での考察

  • 土壌pHと生育状況との関係について
    観察・測定結果では、相関が認められませんでした。一般的には低い土壌pHがブルーベリーを育てる上での必須条件ということになっていますが、何か別の要因があるように感じました。
    その未知の要因を満たすための影響因子の一つとして、土壌pHがあるように思えてしまいます。
    別の言い方をすると、土壌pHを酸性域にしていると未知の要因が満たされ易く、土壌pHが中〜アルカリ性域になると未知の要因が満たされ難くなる、そんな感じを受けました。

  • 成長の良かった区とそうでなかった区の違いについて
    決定的なことは判らずです。
    ただ、炭化セラミックスに着目すると、軽く焼きあがって気孔の多い炭化セラミックスSの方が、硬く焼きあがり気孔の少ない炭化セラミックスHよりも成長が良好でした。
    また、保水性良好のベントナイト処理の用土での成長が良くなかったです。
    これらは、用土中の気層が関係しているのではないかと思えます。すなわち、用土中の気層が大きく、根が空気に触れ易いほど成長が良いのではないかと思えました。
    今後、もっと気層を多くできる用土にブルーベリーを植えて、様子を見てみたいと思います。

  • 各種土壌改良材について
    上述の気層による違いではないかと思われる違い以外は、大差無しの結論です。
    ブルーベリーにとっては、物理的な性状の方が重要で、その他の因子は、バランスのとれた肥料を与えていれば、差として現れないレベル、ということのように感じました。

◆ その他

1年後の各鉢のpH測定を試みたのですが、pH4.7〜pH7.1 の間でかなりのバラツキがあり、テスト区毎での一貫性も少なく、測定値の意味するところが判らず、掲載を止めました。