2003年、肥料/用土比較実験
各種肥料/用土での生育比較実験です。成長の違いを毎週写真に撮って、記録しました。
日付をクリックすると下にその日の記録が表示されます。
1. バーク堆肥単用 / Cape Fear |
1. バーク堆肥単用 / Pearl River |
2. バーク堆肥50% / Cape Fear |
2. バーク堆肥50% / Pearl River |
3. ブルーベスト / Cape Fear → × |
3. ブルーベスト / Pearl River |
4. ボカシ有機 / Cape Fear |
4. ボカシ有機 / Pearl River |
5. コーティング化成 / Cape Fear |
5. コーティング化成 / Pearl River |
6. マグアンプ / Cape Fear |
6. マグアンプ / Pearl River |
7. スペシャル / Cape Fear |
7. スペシャル / Pearl River |
4. ボカシ有機 / Pearl River 先端の芽で顕著に発生しているクロロシス。 6. マグアンプ / Pearl River こちらもクロロシス発生。 6. マグアンプ / Pearl River 同株の先端の芽のクロロシス。 |
1週間に一度のレポートでは変化に乏しいため、今回から2週間に一度のレポートに変更しています。
それぞれ大きくはなってきているのですが、Pearl River にクロロシスが発生してしまいました。
クロロシスがひどく発生しているのは次の2株で、状態は右の写真のとおりです。
- 6. マグアンプ / Pearl River
- 4. ボカシ有機 / Pearl River
- 3. ブルーベスト / Pearl River
- 1. バーク堆肥単用 / Pearl River
- 2. バーク堆肥50% / Pearl River
クロロシス発生は用土の pH上昇 が原因として最も疑わしいと思い、デジタルpHメーターで測定してみた結果が末尾のとおりです。
測定は、鉢の上からゆっくりと注水し、鉢の下から出てきた水のpHを測定しています。(注いだ水のpHは、6.4 でした。)
同じ用土を使っている別の鉢で、近似のpH値が出ていることから、測定の信頼度はあるものと思います。
pH値を測定した結果ですが、クロロシスが強く出ている区のpHが、6. マグアンプ − pH 6.9、4. ボカシ有機 − pH 6.0 と中性域まで高くなっていたことが確認できました。
pH 5.8 の 5. コーティング化成 の区でクロロシスが発生していないという、ややおかしなところもありますが、pH上昇がクロロシスの発生原因の一つには殆ど間違いないかと思います。
また、同じpHで Cape Fear にクロロシスが発生していないのは、Cape Fear の方が 土壌pHに対しての適用域が広いためと思われます。
土壌pHへの適用域が品種によって違うということが、今回の実験で図らずして実際に確認でき、これも一つの有意義な結果と思います。
肥料の選択と、施用量の決定は、NPKなどの肥料成分の含有量以外にも、土壌pHへの影響も加味して考えなければならないということが良く判りました。
特に、ボカシ有機は、施用量が適切であれば、がっしりとした株を育て、味の濃い美味しい実を収穫することができるため、是非使いたい肥料ですが、硫黄華などのpH調整資材とうまく組み合わせることも検討要と判りました。 −− ボカシ有機でのpH上昇は、魚粉などに由来するカルシウムが含まれるためかと想像しています。
今後のこの実験の進め方は、次回報告までに検討してみたいと思います。
今のところは、終了、または、サンドセット/硫黄華を投入してpHを下げつつ観察継続、のいずれかと思っています。
テスト区 | Cape Fear の鉢 | Pearl River の鉢 |
Test 1. バーク堆肥単用 |
pH 5.1 | pH 5.1 |
Test 2. バーク堆肥50% |
pH 5.5 | pH 5.8 |
Test 3. ブルーベスト |
- | pH 5.6 |
Test 4. ボカシ有機 |
pH 6.0 | pH 6.0 |
Test 5. コーティング化成 |
pH 5.7 | pH 5.8 |
Test 6. マグアンプ |
pH 6.9 | pH 6.9 |
Test 7. スペシャル |
pH 2.9 | pH 2.9 |