pHチェッカー
ブルーベリーは酸性土を好み、土壌が中性〜アルカリ性になるとクロロシスなどの成長障害を起こすことがあります。栽培規模に合ったpHチェッカーを入手して、鉢植えに使う用土のpHを調べたり露地植え場所の土の酸度を調べることで、安心してブルーベリーを育てることができます。
pHチェッカーは安価なpH試験紙から高価なpHメーターまで各種ありますが、お薦めは、pH試験紙、または、取扱いが簡単なデジタルpHメーターです。
以下は、Sevenが実際に使ってみての感想です。
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土壌酸度計
測定精度は測定方法次第のように感じます。例えば、未使用のピートモスを1日以上ひたひたの水に漬けた状態で測定するとピートモス・メーカが示しているpH値に寸分の狂い無く一致します。その一方、水分の少ない土に直接挿して測定した場合は測定毎に値が大きくバラツキます。また、先端の電極部分は細かな目の紙ヤスリで測定直前に磨いてあげると、確度の高い測定結果が得られます。このあたりの特性をしっかりと把握した上で活用することが必要です。 また、他の機種を含め、このように土壌に直接挿して測定するタイプは、接触した箇所の土壌の性質しか見れないというデメリットもあります。あちこち挿して測定し、平均的にはどうなんだろうと考える必要があります。 ただし、前述のような測定方法による値のバラツキなのか、測定箇所の土のバラツキなのかの判断がつかず、頭が混乱してきてしまうという面があります。
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デジタルpHメーター (アタゴDPH-1)
デジタルpHメータは、センサー部分(右上写真)を蒸留水で洗浄しなければならないとか、標準液での校正を頻繁に行わなければならないとか、また、センサー部分が短命であったりとか、いろいろと懸念事項があり、今までは手を出していませんでした。 ところが、このデジタルpHメーターはそれらの懸念が少なく、取扱いが手軽で、かつ、値段も安めだったため、ついに入手しました。
使ってみての感想は、なんでこういう製品を早く使わなかったのだろうというもの。
鉢植えのpHを測定してみた写真は以下です。
同じ用土で同時に植えた複数の鉢で、pH値が 0.1 ぐらのバラツキの範囲で収まり、とてもSUREな感じです。
予算が許せば、この手のデジタルpHメーターを1本持つのがお薦めです。
なお、デジタルpHメーターを選ぶ際のチェックポイントは以下です。これらの点をチェックした上で機種を決められると良いと思います。
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デジタルpHメーター (ホリバ Twin pH B-211 / B-212)
アタゴのデジタルpHメーターの後に入手しました。
鉢土のpH測定でも、鉢に水をゆっくりとやり、底から出てきた水を数滴センサーに乗せるだけで正確なpHが得られます。
ホリバのこのタイプのpHメーターは、2点校正式の B-212 と、1点校正式の B-211 がありますが、B-211 の方で十分ではないかと思います(ちなみにSevenは、B-212 を買ってしまいましたが・・・)。
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pH試験紙(pH1.0〜11.0対応)
実際に使ってみましたが、上記の「タケムラの土壌酸度計」よりも扱いが簡単で、大まかなpHを測定するにはこちらの方が良いと思いました。 使い方は試験紙を切り取り、測りたい溶液にサっと浸けるだけ。長く水に浸けるのはNGのようですが、一瞬にして色が変わり、だいたいのpHが判断できます。
以下は実際に測定した状況です。
バケツにピートモスを入れ、水を浸した状態で置いておいたものです。(ブルーベリー植え付けの時にピートモスを湿らす要領そのままです。) ピートモスの色が写らないよう、念のためキッチンペーパをピートモスの表面に乗せ、その上に試験紙を置きました。 結果、右の写真のように、pH4.0前後ぐらいであることが手軽に確認できました。 ※ 使ったピートモスはカナダ産ピートモスです。
左上の鉢植えをエイっとばかりに鉢から抜いて、右上の状態にします。 根鉢の側面に試験紙を押し付けて、水分を試験紙に染み込ませたのが右の写真です。 写真の下側の試験紙は、水分を染み込ませていないものを、比較のために並べているものです。 やや斑となってしまいましたが、水分が染みた部分は、やや黄色に変色し、pH5.0以下が維持されていることが確認できました。
その結果が右の写真です。 右上でオレンジに変色しているのが食酢、右下でグリーンになっているのが硫安です。 食酢はともかく、硫安はもっと酸性なのかと勘違いしていました。 写真では比色がうまくできませんが、肉眼で見たところ、硫安の溶液はpH5.0前後のようでした。 |
pH試験紙(pH3.4〜6.4対応)
色の変化がブルーベリーの土壌チェックにピッタリなんで使ってみました。 右下の拡大写真で示したカラーチャートのとおり、pH4.6〜5.2 (ブルーベリーの生育に最適)で緑色系、pH5.6以上(ブルーベリーの生育には適していない)で赤色系、pH4.2以下(ブルーベリーの生育にはややpHが低い)で黄色系に発色するpH試験紙です。
pHが高いと赤系の発色でビシっと警告してくれるんで、ブルーベリーの用土チェックには最適かと思います。
以下は実際に測定した状況です。
(a)と(d)は前述のpH試験紙での条件と一緒のやり方で測ったものです。 (a)はやはり斑になっていますが、水分が十分に滲みた部分は、緑系の発色(というか使用前の試験紙に近い)になっています。 (d)では、ピートモスが未調整で、ブルーベリーの栽培に適したものであることを示してくれています。
この結果から見ると、硫安の溶液は、酸性でも弱酸性であって、硫安の溶液をやっていればブルーベリーが健康に育つというのはpHの問題ではなく、肥料成分の効能であることが分かりました。(あちこち誤解を生む情報を流してました・・・。スイマセン。) 前述のpH試験紙では、pH5.0〜6.0前後が曖昧になってしまうので、このpH試験紙と併用でチェックをするのが良いかもしれません。
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