家庭でのブルーベリーの育て方


一般家庭での数本の地植え栽培、また、鉢植え栽培についてまとめています。

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害虫

Blueberryの害虫
害虫についてはコガネムシを注意すれば、その他は大きな被害無しです。他の果樹と比較して、ブルーベリーの害虫はあまり気にしなくても良い部類と感じます。
以下は、Sevenが経験した害虫、被害の大きい方から順、マークは被害の甚大度です。

マークを添えたものは、有毒害虫です。触れたり、刺されたりしないよう要注意です。

大枠は上記のとおりなのですが、ブルーベリーが枯れるところまでは行かないものの生長を大きく阻害する害虫として、スガ科の蛾の仕業と思われる新芽枯れの被害、アザミウマ類の吸汁による新芽被害、チャノコカクモンハマキによる新芽被害がやや深刻です。(2006/7月追記)


コガネムシ(幼虫) ★★★★★★★

コガネムシの幼虫は、ブルーベリーにつく害虫の中で最も怖いものです。地中で根を食害し気付くのが遅れると株が枯死してしまいます。
食害を受けた株では、成長期に新芽が展開しない、葉が全体的に黄色くなる(成長障害の項に示しているクロロシス様の症状ではなく、葉全体に色が薄くなる)、葉の日焼けが顕著に出るなどの症状が出ます。これを早期に発見し、食害の初期に対策を講じることが必要です。
対策には次のようなものがあります。

  • 予防策:
    害虫を寄せ付けない効果があると言われるニンニクエキス、木酢液、HB101、などを定期散布する、コガネムシの幼虫が嫌うと言われるパーライトを用土に混入する、などの予防策があります。このような予防策でコガネムシの食害を未然に防ぐのが最も良い方法ですが、どの方法も効果が確認できていないのが残念なところです。
    パーライトを用土に混ぜることでの予防についてですが、2004年、ピートモス+鹿沼土+パーライトの用土で植えていた Top Hat にコガネムシ幼虫の食害が発生しました。パーライトの混入は少なくとも「完全」な予防策ではないようです。

  • 植え替え:
    株に上記のようなおかしな兆候が出たら、鉢植えの場合にはとりあえず鉢から抜いて根の状態を確認してみるのが良いです。そこでコガネムシの幼虫を発見したら、できる限り古い用土を取り去り、植え替えてしまうのも一つの対策です。ただし、この方法の難点は、極小さい幼虫を見落としてしまう可能性があること、また、弱っている根をさらに痛める懸念があることです。

  • 殺虫剤散布:
    あまり農薬は使いたくないのですが、コガネムシの場合はそのまま放置すると枯死してしまうので、農薬散布も一つの選択かと思います。使う農薬としては、ダイアジノン粒剤を土壌に混合する、カルホス乳剤、スミチオン、オルトランなど殺虫剤の溶液を土壌に染み込ませるという方法が有効のようです。我が家では、ダイアジノン粒剤とカルホス乳剤(1000倍で使用)を試してみました。両者ともに効果はありますが、即効性があるという意味で後者の方が良さそうでした。ダイアジノン粒剤はどちらかというと予防的に土壌混合するのに向いている気がします。なお、これら農薬を散布することでのブルーベリーへの影響ですが、葉面に散布する殺虫剤と違って、各農薬指定どおりの希釈度を守れば特に問題はないようです。葉面散布は、水が蒸発することで薬剤が濃くなるため、特に新芽での薬害が著しく出る場合があります。しかし、土壌に浸透させるこれらの農薬では、土が緩衝材となること、また、日々の潅水で濃度が薄くなるため、問題は出難いようです。

コガネムシは有機物を多くすき込んだ畑とかに発生し易いそうで、ピートモス、有機物マルチを多用するブルーベリーでは避けられない害虫かもしれません。有効な予防方法が確立されれば、それを使ってコガネムシに卵を生み付けさせないようにすることが良いように思います。
なお、ブルーベリーは意外に強いため、健康な根が少しでも残っていれば、幼虫を取り除いて適切な用土で水やりをきちんとすることで樹勢を取り戻すことが多いです。コガネムシの食害を発見してもあきらめずにケアしてみてください。根からの水分吸収が減った分のバランスを保つため、地上部を思い切って切り詰めて葉の数を減らしてあげるのも回復させるための一手です。


スガ科の蛾 ( ? たぶん・・・) ★★★★★★


新鞘の先端の柔らかい部分に幼虫が入ることで、新鞘の成長はストップ。

新鞘の先端が枯れて、脇から新芽が出る。

被害が出た新鞘を割ると、中には極小(3mm前後ぐらい)の幼虫が確認できます。

上と同じく、被害が出た新鞘を割って確認した幼虫。
毎年、7月中頃に被害が多発します。
それまで元気に伸びていた新鞘の先端が頭を垂れてきて、先端6〜7cmぐらいが枯れてしまいます。
枯れた先端の脇からは、新たに新芽が伸びますが、ブルーベリーの生長は大きく阻害されてしまいます。

問題の害虫は、スガ科の蛾 (シャシャンボツバメスガという話が多いです)のようです。
この蛾が、卵を産みつけて、幼虫が柔らかな新鞘の先端に入ってしまうことで、被害が出ているようです。


アザミウマ類 ★★★★★★





晩夏〜秋にかけて発生しました。9月頃に秋の成長を見せ始めた新芽の先端が枯死する症状、また、新しい葉が縮れる症状、が現れて何だろうとずっと思っていましたがどうもアザミウマ類の幼虫/成虫による吸汁/産卵が原因の可能性が大です。写真は症状の出ている株の葉の表面を隅々まで観察していた時に発見したものです。今まで漫然と病害虫の本を見ていたため、アザミウマ類が1.0mm〜1.5mmという微小なものであること、また、食害が前記のような形で現れることを見落としてました。
アザミウマ類は卵を葉とか柔らかい新芽の内部に生みつけ、孵化すると幼虫が植物体内から外に出て植物の汁を吸って成長するようです。成虫も葉とか柔らかい新芽から吸汁して生活するようです。もしアザミウマ類によって前記の症状が出ているとすると、ブルーベリーにとっては被害甚大です。
防除/駆除に関しては、本によるとオルトラン粒剤で効果があるようで、かつ、Sevenの経験ではオルトランン粒剤はブルーベリーを枯らすようなことはないので、小さな株ならオルトラン粒剤で駆除するのも一案かと思います。大きな株では、オルトラン粒剤の効果は低くなる(根から殺虫成分が吸収されて新芽まで到達しないと効果が得られない)ため、何らかの殺虫剤散布を考えなければならないと思います。しかし、新芽への殺虫剤散布では新芽自体に薬害が出る可能性が高く難しいところです。

写真は、上2点がアザミウマ類の害と思われる症状。下2点が葉の顕微鏡観察で確認できたアザミウマ類です。
アザミウマ類の害と思われる症状は、上が斑点が生じた葉、下が新枝の伸張部分の先端が枯れた後の状態です。
アザミウマ類の生体の写真は、上が100倍の倍率で捉えた成虫と思われる固体。下が50倍の倍率で捉えた幼虫と思われる固体です。症状が生じている葉にかなりの確率でこれらの生体が確認できました。

アザミウマ類の被害を少なくするためには、ニンニクエキスの散布がある程度効果ありのようです。ただし、収穫期の実にニンニクエキスがかかってしまうと、実にニンニク臭さが残るようなので、使用にはちょっと躊躇ありです。


イラガ ★★★★★

7月頃に発生するケムシです。イラガの体についているトゲに刺されると激痛が走り2〜3日痛みが残ります。その上に、集団発生して気づかすにいるとあっという間に枝がまる裸にされてしまいます。毎年必ず発生し、最も嫌な害虫です。
イラガの対策は、卵が羽化して少しの間(2-3mm程度の大きさになるまで)は右の写真のように集団で行動するので、この時期に発見して葉っぱごと取り除いてしまうのが一番。それ以上に成長して木全体に散らばってしまうと、一匹ずつピンセットなどで捕まえて殺すしか仕方ないです。イラガが発生する時期は、収穫期と重なるので殺虫剤を使う訳にもいかず、本当に困りものです。
なお、イラガの被害を多少とも少なくする方法として、木酢液の散布があります。イラガの発生時期に木酢液を10日に一度ほど散布していると、散布していない時に比較してイラガの発生が少ないように思います。多分、イラガの成虫の蛾が木酢液の焦げ臭い匂いを嫌うためと思います。木酢液は毒性が無く木の成長にも良いようなので、今後も木酢液散布を試してみようと思っています。
木酢液を散布する場合は濃度に注意です。アブラムシの項に書いてますが、ブルーベリーは薬品にかなり過敏です。無害と言われる木酢液も濃度が濃いと柔らかい芽が枯れてしまいます。
多品種を一緒に育てている環境で毎年のイラガの発生を見ていると、ハイブッシュ系よりもラビットアイ系の方がイラガが発生し易い(卵を産み付けられる確率が高い)傾向が見られます。成虫の蛾が見分けれるレベルで、ハイブッシュ系とラビットアイ系で、葉の香りとかに違いがあるのかもしれません。
冒頭で「7月頃に発生するケムシです」と書きましたが、私の住む岐阜では年2回、7月と9月に発生します。7月の発生時に早期駆除して、今年はこれで大丈夫と油断していたら、9月に入ってからの発生を見落としていてブルーベリーの株が丸坊主になってしまいました。
さらに追記。イラガは関東以南の害虫のようです。関東より北ではイラガの被害は気にする必要はないようです。イラガのいない関東以北がうらやましい・・・。


(a)

(b)


(c)

(d)

(a) − 散らばる寸前ギリギリのサイズに成長したイラガ。

(b) − このようにレース状に食害された葉を見つけたら、イラガの発生の可能性大。周囲の葉の裏を丹念に探して、集団行動中のイラガの小さな幼虫を発見、撲滅すべし。

(c) − レース状に食害された葉の下には糞も落ちています。糞が下の葉に点々とついていたら、何かの幼虫がいることは確実。

(d) − 単独行動に移ったイラガの幼虫。このサイズになると株全体あちらこちらに散らばり、撲滅が大変になります。葉の裏に、それも葉の色そっくりにくっついていますので、不用意に葉を掻き分けて収穫などすると、毒付きの鋭いトゲで刺されます。


ハマキムシ ★★★★

7月、8月の夏の暑い時期に発生します。夜成虫の蛾が飛来してブルーベリーの新芽に卵を産み付けます。幼虫は伸びている枝/新鞘の先端のやわらかい葉を丸めて巣のようなものを作り、葉を食害します。
単なる食害だけに留まらず、先端の芽を食べられてしまうため、ちょうどシュートとかサッカーの先端を摘心したようになり、成長がストップしてしまいます。
駆除は先端の葉が丸められたら早期に見つけて中の幼虫を捕殺します。発生時期が収穫の最盛期と重なるため薬品類の使用はできないので、人手で捕殺するしかありません。

ハマキムシ類には何種類かあるようで、右の写真は夏〜秋によく発生するチャノコカクモンハマキという種類のようです。
左の写真もブルーベリーの葉を丸めて潜んでいたものですが、こちらは名前が判りません。葉を丸めていたんでハマキムシ類ではないかと思ってます。

今年(2004年)は、例年になくチャノコカクモンハマキと思われる害虫の被害が多発しています。




上でチャノコカクモンハマキと思われる写真を掲載していますが、ちょっと自信無しです。今回撮影した右の写真が、チャノコカクモンハマキと思います。
この幼虫、ブルーベリーの新芽を好むようで、片っ端から新芽の先を、右のような状態にしてしまい、非常に困り者です。
農薬をかけるのは避けたいので、そのまま放置していますが、自然の芽止めと割り切って認めるにも限度があるような・・・。



アブラムシ類(アリマキ) ★★★★



5月頃特に発生するようです。その時期はブルーベリーの新枝が盛んに展開する時期にあたり、先端のやわらかい芽にアブラムシが取り付き樹液を吸ってしまいます。アブラムシが取り付いた芽は縮れたようになってしまいます。
防除は牛乳を薄めて吹き付けるなどの無農薬的なやり方、各種薬剤を散布する方法などありますが、薬剤散布の場合は濃度に注意が必要のようです。この時期のブルーベリーの新芽は、薬剤に対してとても敏感なようで、濃い薬剤をかけると柔らかい展開中の葉が枯れることがあります。低い濃度から試してみることが必要と思います。なお、薬剤に対しての過敏性は品種によっても異なるようなので、その点にも注意が必要です。
小さい苗が新しい枝を展開している時、先端にアブラムシがつくことがあります。特に5月〜6月に多くなり、気になるものです。もし、薬剤を使って駆除する場合は、顆粒状のオルトランを根元に適量ふるのが効果的です。他の薬剤を葉面散布すると、新芽が枯れる可能性が高いのですが、この方法だと安全です。


ナメクジ ★★★
春の新芽の時期、梅雨〜初夏にかけて新鞘が出る時期の大敵。特に小さい苗の新芽が舐められてしまうと、その後の成長が遅くなってしまい被害大です。この時期、株元にナメクジ駆除剤を撒いて対策してます。
ナメクジは新芽を舐めるだけではなく、根も舐めます。鉢植えの場合、鉢の底からナメクジが侵入して根を食害します。食害のスピードはコガヌムシの幼虫に比較すると遅く、株が枯れるところまで食害が進むことは稀と思いますが、鉢の底からナメクジに進入されないよう注意が必要です。


シャクトリムシ ★★★


(A)

(B)
春〜夏の葉の食害もさることながら、秋〜冬〜春の花芽の食害が困りものです。
冬に何度かシャクトリムシを見つけるまでは、真冬に活動する昆虫、それも幼虫なんていないと思ってましたがシャクトリムシは別です。真冬にも枯れ枝のように姿を隠して花芽を食害します。
写真(A)は、4月の頭頃に花芽を食害している2〜3cmほどの個体です。
写真(B)は真冬にシャクトリムシの食害に遭った花芽の状態です。このように花芽がかじられてしまうと開花〜結実はもう望めません。50〜60cmに育って花芽をつけた株に5cmほどの個体が1匹つくと、殆どの花芽を食いつくされてしまいます。花芽がかじられているのを発見しても、なかなかシャクトリムシが発見できず、何だろうと思っているうちにどんどん食害が進んでしまいます。
写真(C)は、5cmほどの個体が株に潜んでいる姿です。シャクトリムシを見つけることに集中して、よほど注意して見ないと見つかりません。写真(D)でマークした部分がシャクトリムシです。この写真は3月頭でまだ気温が氷点下になるような時のものです。


(C)

(D)

 シャクトリムシの仲間 (シャクガ科の蛾の幼虫)の成虫( = 蛾)は、右のような形状をしているものが多いようです。
注)一例であり、種類によって羽色は大きく異なります。写真は、シャクガ科ヒメシャク亜科の成虫のようです。



ミノムシ ★★☆

御愛嬌程度の害虫です。ミノムシは葉っぱを食べてしまいますが、大発生もせず、一匹の食べる量もしれているので大した被害にはなりません。ミノムシを見つけたらミノごと取り去る程度で問題なしです。
昨年までは前述のとおり、ミノムシは大きな脅威とはならない害虫の類だったんですが、今年(2004)はなんだか様子が変。
知らぬ間に巨大ミノムシが発生し、ブルーベリーの葉をバリバリと食われてしまいました。


巨大ミノムシは右の写真のとおりで、蓑の長さが53mmもある大型。
こんな大きなヤツは見たことなかったです。

今年の夏は暑かったとは言え、暑さだけでこんなにミノムシが巨大化するワケはないだろうと調べました。
すると、納得、ミノムシには次の2種がいることが判りました。

  • チャミノガ
    幼虫の体長は♂では17mm、♀では23mm前後。たぶん、これが極一般的なヤツと思われます。

  • オオミノガ
    老熟幼虫の体長は 35〜50o。中国から侵入した寄生バエ(オオミノガヤドリバエ)の影響で、近年は数が減っているなんて説明もありました。

今回、我が家の庭のブルーベリーを襲ったのは、後者、オオミノガに間違いないようです。
数が減っていて、一部地域ではレッドデータブックに記載かも? なんていう種類らしいですが、こいつの破壊力(食害パワー) には参ります。

ミノムシも小さいヤツならご愛嬌程度ですが、巨大化してきて "オオミノガ" と思われるヤツは早期徹底駆除が必要と思われます。



ウリハムシ類 ★★

なんという名前の虫か知らなかったのですが、ウリハムシ類であることを教えて頂き判りました。
このウリハムシ、クロウリハムシは、ウリ類の葉を食害することでこの名前が付けられているようですが、ブルーベリーの葉も食害します。
今年(2002年)から畑に展開するようになり、春の食害が目立っています。
ウリハムシ類ですが、好き嫌いがあるようで、食害の目立つのはハイブッシュ系の品種です。ラビットアイ系の品種は、全くと言って被害にあっていません。
この甲虫が葉を食べるかどうかで、系統を見分けられそうです !?

※ イラガについてもラビッドアイ系の方に良く発生する傾向が見られ、同じブルーベリーと言えども、ハイブッシュとラビットアイでは昆虫からみて、かなり違いがあるのは明らかなようです。

なお、この甲虫を食べる虫 〜 下の(c) 〜 もよく見かけています。
こちらも名前を教えて頂き、ジョウカイボンという聞いたこともない名前の肉食昆虫であることが判りました。




(a):ウリハムシ

(b):クロウリハムシ


(c):ジョウカイボン

(a) − ハイブッシュ系の葉を中心に、食害してくれます。コラ!

(b) − 光沢のある黒い姿をしたクロウリハムシも、ウリハムシに混じって葉をバリバリ食べてくれます。こいつもコラ!

(c) − 最初はこのカミキリ虫みないなのが葉を食べていると思ったら、(a)/(b)の甲虫を食べてくれているのを発見。君は良い子。



カイガラムシ類 ★★



カイガラムシが全ての株に蔓延することはありませんが、一部の株に着きました。(数百鉢育てている中の数鉢程度)

カイガラムシが大量に発生した株は、衰弱が見られますので、見つけた場合は早期に駆除した方が良いと思います。

右の写真で、枝に灰白色の円状のものがついているのがカイガラムシです。
カイガラムシは、この灰白色の”カイガラ”の中にダニを潰したような虫がいて、樹液を吸っています。

カイガラムシの予防/撲滅に、カニ殻肥料とかキトサンが効果ありのようです。これらを使っていると徐々に(数ヶ月のレンジで・・・)カイガラムシが減るそうです。


ロウムシ類 ★★



大量発生することはありませんが、年1〜2度はブルーベリーの枝に取り付いているのが見られます。


コガネムシ(成虫) ★★

コガネムシの成虫が夜飛来して葉を食害します。シュートとかサッカーの先端の柔らかい葉を好むようで、食害に遭った葉はバリバリにされてしまいます。食害の量自体は大したことはないので放置しても問題ないですが、元気良く伸びていた新鞘の先がバリバリにされるとショックです。
また、コガネムシの幼虫は冒頭に記したようにブルーベリーにとって最も怖い害虫なんで、成虫をまずは近づけないよう木酢液などの忌避剤で対策したいところです。

 コガネムシの種類によっても食害の跡は異なりますが、左の写真のように葉をレース状に齧ってしまうヤツもいます。
全くもって、許せん!!!


アリ ★★

ポット栽培での敵ですが、アリが鉢の中に巣を作ると、ブルーベリーの成長が何故か悪くなります。
どういうメカニズムで生育が悪くなるのか、また、アリが何を好んで巣を作るのか、共に不明ですが、ブルーベリーの生育が悪くなるのは確実な感じです。
鉢からアリが出入りしているのを発見したら、早期に対処した方が無難かと思います。
対処方法は、水攻め(水をはったバケツに鉢をドップリと漬け込む)、または、植替えがよいのではないかと思います。


見難いですが、上の写真のように鉢の中に巣を作り卵を産んでいます。
左の写真は、鉢の中から採取したアリ。左側が女王アリと思われる固体で、右側が働きアリです。
この女王アリをやっつければ、アリの巣も壊滅状態になると思われます。


ドクガ科の蛾幼虫 ? (マメドクガ?) 

今まで見たことが無かったのですが、2006年5月に鉢植え苗木の葉を食害しているのを発見しました。
発生は、数十匹程度ですが、やや恐い存在です。

なお、科名は恐そうな「ドクガ」ですが、このマメドクガは、触れても大きく腫れるなどはないようです。

同じドクガ科の蛾幼虫で、チャドクガ がブルーベリーについたという報告がありました。
チャドクガは、幼虫・成虫(蛾)ともに有毒で、皮膚に炎症を起こすなどの危険がありますので、要注意です。



ヤガ科の蛾幼虫 ?? (マダラエグリバ??) 

今まで見たことが無かったのですが、2006年5月に発見しました。
ブルーベリーの葉をバリバリ食害していたので抹殺しました。
発生は、80本ほどが植えてある畑で、数匹ですので、まだ脅威ではないです。



カレハガ科の蛾幼虫 ??

写真なしですが、2007年6月に始めてブルーベリーの樹についているのを見つけました。畑のブルーベリーで数匹、自宅庭のブルーベリーで1匹発見、抹殺しました。
10cm弱ぐらいの大型のケムシで、太目の枝に隠れるようについていました。
今まではブルーベリーで見たことがなかったので、今後心配です。



ハチの巣

ブルーベリーの成長には何ら影響ないですが、そのまま放置すると収穫時期に刺される恐れ大です。
巣が小さいうちに発見して駆除しておいた方が良いです。
ブルーベリーの樹には、なぜかハチが巣を作る確率が高いように思えます。
同じ畑に何種類もの果樹とブルーベリーを育ててますが、他の果樹には殆ど巣を作りません。
ブルーベリーの枝の何が好きなんでしょう??? もっと太い枝で、安定している木の方が良さげに思いますが・・・。


クモの卵 ?

白い綿毛状の塊が主に葉の裏側に現れます。そこから葉が局所的に枯れ始めたものがあったため、細菌性の病気(カビ類?)とも思ったのですが、「クモの卵が生みつけれられた後では?」とのご指摘と、畑のスダチの葉にも同様のモノが観察され、その中にタマゴが数十個あるのを確認しましたので、クモの卵のようです。
実害は殆ど無いです。


ゴキブリ 

ブルーベリー自体に食害を及ぼすワケではありませんが、鉢植えのブルーベリーに固形油カス肥料をやるとどこからかやってくるようです。夜、庭の鉢植えブルーベリーを観察していて油カスに取りつくゴキブリを発見しました。特にブルーベリーの成長に害を及ぼすことは無いので放っておいても良いのですが、あまり気持ち良くないです。