家庭でのブルーベリーの育て方


一般家庭での数本の地植え栽培、また、鉢植え栽培についてまとめています。

おススメ資材


40cm径 スリット穴ポット

大きさがブルーベリーに手頃で、使い勝手良好です。
30cmポット(左前)に比較するとかなり大きくなり、夏場の水切れもし難くなります。
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挿し木による増殖

挿し木の時期
ブルーベリーを挿し木する時期は、「春の芽吹き時期」と「初夏に新鞘の成長が止まった時期」の年2回のいずれかです。「春の芽吹き時期」に行うものを「休眠枝挿し」、「初夏に新鞘の成長が止まった時期」に行うものを「緑枝挿し」と呼びます。

休眠枝挿し
春芽吹く前の枝を挿し木します。挿し木の時期は、加温なしで管理する場合、ブルーベリーが芽吹く時期(ほぼ桜の開花時期と一緒)が目安です。挿し穂は、1〜2月の剪定で切り落とした枝を低温で保管したもの、または、挿し木直前に採取した枝からとります。ポイントは以下のとおりです。

挿し穂の調整例
  • 挿し穂は、前年に伸びた若い枝からとります。木化した枝を挿しても発根しないことはありませんが、発根し難いようです。
  • 剪定で切り取った枝を利用する場合、保管は長い枝のままで乾燥を避けつつ冷蔵庫の野菜室などの低温に保てる場所に保管します。
  • 挿し穂は、土に2〜3cmほど挿し、地上部に2節(2芽)が出るように調整。
  • 挿す側の切り口は鋭利な刃物で調整し、組織を潰さないように気を付けます。
  • 挿し穂は調整したらすぐに切り口を水に漬け、切り口を乾燥させないようにします。
  • 用土に挿す時は、予め挿し穴を空けておき、挿し穂の切り口を痛めないようにします。また、挿し穴は浅めに空け、挿した後に挿し穂の切り口と用土がよく密着するように気を付けます。
  • 挿し木後の管理は、用土を絶対に乾燥させないように水やりをし、強い風の当たらない明るい場所に置きます。
  • 挿し木後、2〜3週間で芽が展開してきますが、この時点では根は出てなく、枝に蓄えられた養分のみで芽が展開しています。
  • その後、展開した芽の伸びが止まり、一時、芽の先端が黒く枯れます。挿し木してから2ヶ月前後でこの状態となります。
  • さらに1ヶ月ぐらいたったところで、今度は元気に新しい枝を伸ばし始めます。ここまで来ると確実に根も出ていますので、鉢に上げます。

緑枝挿し
春から新しく伸びた若い枝を挿し木します。挿し木の時期は、枝の成長が止まり、枝の先端の葉まで硬くなった頃、6月中旬〜7月一杯が目安です。ポイントは以下のとおりです。

挿し穂の調整例

2ヶ月程度経ちこのように芽が動き出したら殆ど発根しています。

こちらも発根している状態です。この状態で鉢上げ可能です。

  • 挿し穂は、その年に伸びた若い枝からとります。
  • 挿し穂をとる枝は十分に伸びて成長が止まったものを選びます。先端に柔らかい葉が残るような成長中の枝から挿し穂をとると、挿し木直後に枯れることが多いです。
  • 挿し穂は、土に3〜4cmほど挿し、地上部に2節(2葉)が出るように調整。
  • 挿す側の切り口は鋭利な刃物で調整し、組織を潰さないように気を付けます。
  • 挿し穂は調整したらすぐに切り口を水に漬け、切り口を乾燥させないようにします。
  • 用土に挿す時は、予め挿し穴を空けておき、挿し穂の切り口を痛めないようにします。また、挿し穴は浅めに空け、挿した後に挿し穂の切り口と用土がよく密着するように気を付けます。
  • 挿し木後の管理は、用土を絶対に乾燥させないように水やりをし、強い風の当たらない場所に置きます。直射日光には当てず、50%遮光程度の明るい場所で管理します。
  • 挿し木後、1〜3ヶ月で新芽が出て展開してきます。緑枝挿しの場合、新芽が元気良く展開し始めればほぼ発根しています。
  • 新芽が出ない場合も、3〜4ヶ月経過して、挿し穂が枯れずに葉を残していれば、根が出ていることが多いです。
  • 発根さえ確認できれば鉢上げは早期にやっても問題ないです。むしろ鉢上げして直射日光にあてた方がその後の成長は良くなります。

なお、緑枝挿しでは、10月頃までに発根していなくても、その時点で挿し穂が枯れていなければ、かなりの確率で翌年の春に新芽が出て発根します。失敗とあきらめずに翌年まで水を切らさないように置いてみるのも一手です。

挿し木の用土
ブルーベリーの栽培に使う酸性の用土と同じような組成の用土に挿し木するのがポイントです。ピートモス100%、または、ピートモス:鹿沼土=50:50の用土を使います。

その他、挿し木の注意
挿し木に使う容器は水はけの良いものを使うことがポイントです。水やりはこまめにする必要がありますが、根が出た後に、根腐れで枯らす心配が減ります。

緑枝挿しの時期について
上で、「挿し木の時期は、枝の成長が止まり、枝の先端の葉まで硬くなった頃、6月中旬〜7月一杯が目安です。」という話を書いていましたが、そこから外れても挿し木可能なことが見えてきました。
発根〜新芽の展開は、翌年春に持ち越されますが、最終は10月頃まで挿し木しても、枯れずにちゃんと発根します。
緑枝挿しの最大ポイントは、枝の成長が止まり、枝の先端の葉まで硬くなった枝から挿し穂をとること。これだけを守れば、いつでもOKです。

花芽付きの挿し穂について
「花芽が付いている枝を挿し穂にできるか?」という質問がよくあります。
答えは、「花芽をかき取って挿せば問題なし」です。
花芽をかき取った穂木を挿し、実際に芽(葉芽)が出てきたところが右の写真です。
右側に緑に芽が元気に出ているのが葉芽、左側に茶色の殻のようについているのが花芽をかき取った跡です。葉芽は、かき取った花芽の基部より伸び出します。もちろん挿し穂をとった時点では、この葉芽は全く無かったものです。